しくじり地方 ~青森市アウガ~
動画を見てきてくださった方は有難うございます。
記事を最初に見た方は、最初に以下の動画を見てからだと話がスムーズになると思います。
↓PDF資料
それと、なんでこういう事を始めようと思ったかは別記事の方で書いてるので、そちらを読んでもらうのがスッキリすると思います。
それでは、まずなんで一発目に青森市のアウガを選んだのかなのですが、私が学生時代に受験勉強でお世話になったのが福井県のAOSSAという施設だからなのです。
(wikipedia引用)
AOSSAは福井市の福井駅前にある大型施設で福井県版のアウガだと思ってもらえれば分かりやすいと思います。実際、AOSSAはアウガをモデルに再開発されたビルで構成も似たような感じです。
ただ、違うところがあるとすれば複合施設として継続しているかという点です。黒字かどうかはわからなかったですが、AOSSAは今でも1F〜3Fまでの商業施設部分がオープンしています。1利用者として使っていたものの感想としては、商業部分がわりと利用されていた理由として大衆向けの商品を扱っているショップが多かったのがあると思ってます。100円ショップのセリアやリーズナブルな洋服を買える店など、そこまで人を選ばないものが選ばれて設置されてたのと周りにそういったものが無かったのが大きいと感じました。
ただ、アウガに出店していた店のラインナップを見ても、そこまで違いが無いことから、やはりそもそもの人数に無理があったのだと思います。
実際、一日の青森駅と福井駅の利用者数には大きな開きがあります。
各駅の乗車人員 2017年度 ベスト100以外(3):JR東日本
https://storestrategy.jp/?category=1&pref=19&order=D7
そういう所から考えると、コンパクトシティ化に失敗したことがアウガ失敗に直結しているのは自然な話です。
その点から考えると、コンパクトシティ化の成功ありきでアウガの建築・開業を開始してしまったのが失敗だったのかもしれません。というか、動画でも言いましたが、アウガそのものがコンパクトシティ化の要みたいな扱いっぽかったです。よくよく考えると、良い施設があるくらいで人が引っ越すのはおかしいよねって話です。引っ越すにしても金かかるわけだし、それなら車で必要なときに行けばいいやってなるのが普通です。コンパクトシティ化の目処がたった段階でアウガの建造を開始すれば、これほど切迫した状態になることは無かったのかもしれません。
実際、アウガ建設前後で色々と揉めていた?みたいな話はネット上の情報だけではありますが、いくつかのページで見受けられます。
色々な情報から総括すると、
確かに佐々木市長やコンパクトシティ・アウガ関係者の方は「青森市」の事を考えてはいたのかもしれません。だからこそ、パフォーマンスの良い形態や、それに伴う活動をいち早く行っていたのだと思います。ただ、「青森市民」の事を考えていなかったのが致命的だったのだと思います。市民のことを考えていれば、引っ越しすることがどれほど大変か、市民が何を求めているかがわかったと思います。街は人で成り立っているわけで、その街を変革する以上、人を説得する必要があるのは当然の話です。それが甘かったがために、街は変革でき無かったのだと思います。アウガの残した爪痕は大きいですが、同じ失敗を繰り返さずに発展してほしいです。